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空のむこうに言葉を忘れてきました。 |
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自分の居場所が見えていて、自分が何をしたいのか、何ができるのかが既にわかっている人はかなり幸せですよね。それは結局、自分で見つけていくしかないんですけど。昔々、このお寺にはあの有名な雪舟という画聖がいて、このお庭を作ったんだそうです。雪舟と言えば小学校の頃に習ったお話を思い出しますよね。岡山県の宝福寺というお寺で、ほんとはお経の勉強をしないといけないのに画にばかり夢中になっていた子どもの頃の雪舟は、怒られて柱に縛り付けられて。悲しくて床にこぼれた涙を足の指につけて描いた鼠が、まるで生きてるみたいに本物そっくり!、驚いた和尚さまに画を描くことを許されたというお話。このお寺でも、雪舟が石で作った庭の亀が夜中に動き出して困ったんだそうです。で、眠れない和尚さまに何とかしてくれと頼まれ、大笑いをした雪舟はその亀の背中にもう一つ大きな石を突き立て、それから亀は動かなくなったそうです。雪舟はそれくらい画が好きで、本当に上手だったんでしょうね。いいなあ、うらやましいなあと思いながら、その昔、動きだしたと言われる亀をながめました。隣には鶴もいます。庭に向かって開かれた障子に、座布団が真っ直ぐに並んでて、とてもかわいい。誰かと一緒に座りたくなるでしょ。 |
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