ほら、風がふわふわ通り抜けていくよ。
 
源光庵と言えば、雑誌などでは「血天井の!」みたいな紹介のされかたも多くて実は最初、ちょっとひいてしまいました。でも実際に訪ねてみると、とても手入れのゆきとどいたきれいなお庭があって、「迷い」と「悟り」の窓があって、朝の陽射しなんかが差し込むと、とてもとても居心地のいい空間がそこに広がっているのです。石田三成との戦いに敗れ、伏見桃山城で自刃した鳥居元忠一門の血の痕跡が残ると言われる血天井も、やっぱり怖いもの見たさというか、それはそれでついつい気になってしまう存在で、そんなものがどうしてここに!と思いつつ、じっと見上げていたら、首が痛くなってしまいました。
丸い方が悟りの窓で四角い方が迷いの窓。ゆっくり、それぞれ眺めてみましたが、やっぱり!どちらも同じぐらいにきれいでした。だって人間にとって迷ったり悩んだり、そして一生懸命がんばったりすることはとても大切な勉強なんだと思うし、みんなそれぞれいろんな課題を乗り越えていくからこそ、その後、大切なことに気づいた時の喜びが大きくなるんでしょ?な~んて久しぶりに真面目なことを考えながら、身体はどんどんくつろいでしまいました。昔々、この窓を作った人も、そんなことを考えてたのかな。